子どもの矯正治療
子どもの矯正治療には、基本的には、成長期にあごの骨の形を整える「Ⅰ期治療」と、永久歯が生え揃ってから歯並びを整える「Ⅱ期治療」に分けて治療を行います。
きよら矯正歯科では、あごや骨格の成長に問題がみられない場合は、永久歯が生えてきた小学校1、2年生くらいから治療を開始します。これより早く始めても、早くに終わることはなく、治療結果に影響することもありません。焦らずにその子に合ったベストなタイミングで治療を開始することが大切です。
お子さまの成長は、女の子の場合11歳〜12歳頃、男の子の場合13歳〜14歳頃に成長のピークを迎え、成長は降下して18歳頃には成長が止まります。成長のピークを過ぎてしまうと、あごや骨格は形成されてしまうため、成長を利用した矯正治療はできません。
成長曲線が上昇する前の時期7、8歳の頃から、治療を開始していきます。
思春期の成長スパート開始年齢は人により4〜5歳異なります。
参考:平成12年乳幼児身体発育調査報告書(厚生労働省)及び平成12年度学校保健統計調査報告書
上あごの成長が弱いことにより、上下の歯が反対に噛んでいる状態。通常、上のあごが下のあごの成長を止めるストッパーの役割がありますが、下あごが出ているとストッパーがないため、下あごの成長が加速してより受け口・反対咬合が悪化してしまいます。将来外科処置が必要なケースにもなるため、早期に治療を開始し、あごを正しい成長へと促す必要があります。
噛んだ時に、上下の噛み合わせが反対に噛んでいて横にズレている状態。顎偏位があると、あごの偏位(横ずれ)にも繋がる可能性があるため、乳歯の時期から治療を開始していきます。早期に治療を開始することで、将来外科処置に至る可能性を減らすことができます。
参照:日本臨床矯正歯科医会.歯並びと咬み合わせのガイドブック「矯正歯科治療の正しい理解のために」 18
臼歯部に鋏状咬合が認められ、臼歯の咬合高径が失われることで、顎の運動が阻害されるため、成長に影響を与えてしまう場合があります。早期の対応が必要です。
参照:日本臨床矯正歯科医会.歯並びと咬み合わせのガイドブック「矯正歯科治療の正しい理解のために」 17
噛み合わせの問題や噛む力が強過ぎることで、歯肉退縮や歯の破折、咬耗(こうもう)が生じ、歯や歯周組織を傷つけてしまう状態。また、あごや顎関節にも影響を与えてしまう場合もあります。 早期に噛み合わせの改善を行い、歯や歯周組織を守るような治療を行っていきます。
乳歯のみの時期
乳歯と永久歯が
混在して
いる、
生え変わり
の時期
第2大臼歯が永久歯に
生え変わって以降
の時期
1歳
3歳
6歳
12歳
目安と
なる年齢
一般的には、乳歯と永久歯が混在している混合歯列期にⅠ期治療を開始し、骨格バランスや歯列の土台を整えていきます。続いて、第2大臼歯が生えた永久歯列期にⅡ期治療を開始し、歯並びや噛み合わせを整えていきます。当院が行う子どもの矯正治療は、Ⅰ期治療〜Ⅱ期治療までトータルで行います。
あごの成長期に合わせて、矯正治療を開始することで、正しい位置に成長を促すことが可能です。また、骨格のバランスも子どもの頃なら整えることもできるため、機能的に美しい顔立ちへ導きます。
成長をコントロールするため、外科手術が必要なケースも減らすことができます。
子どもの矯正では、歯が並ぶスペース(歯列の幅)を成長と共に広げることができます。大人の矯正治療(Ⅱ期治療)を想定して、必要な範囲まで広げることで、抜歯ケースを減らすことも可能です。
永久歯が異なったところから生えてくる(異所萌出)など、永久歯の生え変わりに問題がある場合、子どもの頃であればスペースを確保しながら正しい位置に成長を促すことができます。大人の矯正治療では、歯根の角度によっては動かすことが難しい場合もあります。
歯をキレイに並べられる土台をⅠ期治療で作ることで、Ⅱ期治療では難症例になりにくく、治療期間も短期間で終わるケースが多いです。
指しゃぶり、舌癖、猫背などの悪習癖があると、治療後の歯並びの後戻りや口呼吸に繋がります。早期に悪習癖を改善するトレーニングを取り入れることで、本来の口腔機能を取り戻すことができます。
歯列や骨格のバランスを良くすることで、口が閉じやすくなり、鼻呼吸を促します。鼻呼吸をすることで、頭を冷やして集中力を高める効果があります。
歯並びを整えたり、口腔筋機能療法を行うことで、発音の改善にも繋がります。
固定式装置
(取り外しできない装置)
上顎骨と歯列の拡大(主に歯体移動)
比較的短期間で上顎骨と歯列を広げるための装置です。中央のスクリューを回すことで、歯列を拡大し、狭窄歯列や叢生を改善します。
急速拡大装置
上下顎歯列の拡大(主に傾斜移動)
ワイヤーを歯列の内側に添わせて、上下顎の歯列を広げるための装置です。歯列の拡大をし狭窄歯列や叢生を改善します。
バイヘリックス(BH)
クワドヘリックス(QH)
可撤式装置
(取り外しできる装置)
上下顎歯列の拡大(傾斜移動)
長期間使用し、弱い力でゆっくり歯列を広げます。上あごでは、顎骨の拡大が急速拡大装置より少なく、主に上下顎の歯列を広げる、取り外せる装置です。中央のスクリューを回すことで、歯列を拡大をし狭窄歯列や叢生を改善します。
拡大床
歯や顎骨に悪影響を与える舌や頬、唇の異常な筋の機能圧・緊張などを排除しながら、お口の周りの筋肉のバランスを整えることで、出っ歯(上顎前突)や受け口・反対咬合(下顎前突)、歯のガタガタ(叢生)、開咬など歯並びを良くしていくマウスピース型の矯正装置です。
上顎前方牽引装置
(フェイシャルマスク)
お子さまの受け口・反対咬合
(下顎前突)の治療に使用する装置
受け口や反対咬合の原因は、上あごの成長が小さい場合と下あごが標準より前に成長しているなどの場合があります。フェイシャルマスクは特に、前者の場合に用います。骨格の成長が盛んな時期に、上あごの前方への成長を促進し、噛み合わせを改善していきます。
上顎顎外固定装置(ヘッドギア)
出っ歯(上顎前突)や上あごの大臼歯の
後方移動、抜歯治療の時に動かしたくない上顎の
大臼歯の固定などの治療に
使用する装置
出っ歯(上顎前突)の原因は、上顎が標準より成長が大きかったり、上顎の大臼歯が前方に位置している、下顎が後退しているなどの原因があります。ヘッドギアは上顎の成長を抑制したり、上顎大臼歯を後方移動したり、抜歯治療の時に動かしたくない上顎の大臼歯を固定したりと様々な効果があり、上下の噛み合わせを改善していきます。
きよら矯正歯科では、お子さまの、
お口の状態や
協力度合いに合わせて、
装置を選んでいきます。
お子さまに寄り添えるように、
多くの選択肢を
ご用意しております。
お子さまに
このような癖はありませんか?
このような癖を放置していると
などの歯並びやあごに
影響することがあります
さらにせっかく矯正治療をしても「後戻り」して再び歯並びが悪くなる場合があります。
きよら矯正歯科では「口腔筋機能療法」で歯並びが悪くなる原因の根本から改善するようなトレーニングを行います。
口腔筋機能療法とは?
口腔筋機能療法とは
舌、口唇、頬、口の周りの筋肉のバランスを良くし、口腔機能(食べる/咀嚼、飲む込む/嚥下、発音、呼吸、舌の位置、口唇の位置、笑う)などの機能を改善する訓練方法です。
初診相談では、問診、口腔内や顔写真撮影、パノラマレントゲン撮影、姿勢の写真撮影などの簡単な検査を行い、大まかな矯正治療方法、費用、リスクなどをお話しします。
矯正の治療計画のために、さらに精密な検査を行っていきます。上下の歯型採取、咬合採取、セファロレントゲン撮影(側貌、正貌)を行います。
矯正治療中の歯の動き方や、矯正治療後の歯並びや口元のバランスを事前に矯正専用のシミュレーションソフトを使用して治療計画を立てていきます。
矯正治療中のむし歯リスクを下げるために、現状のお口の状態を調べます。唾液検査や問診など行い、患者様お一人お一人のむし歯予防プログラムを考えます。
お子さまに合った矯正装置を装着していきます。注意事項や痛みについて、食生活、ブラッシング指導などをお伝えしていきます。
来院間隔は1〜2ヶ月に1回程度。定期的に調整をして、歯並びや噛み合わせをチェックしていきます。
またむし歯予防のために、磨き残しチェックやクリーニングを行います。
歯磨き指導と並行して、舌の癖のトレーニングを行う場合があります。
Ⅱ期治療開始前、もしくは予定の治療段階が終了したり、新たな治療方針の検討が必要な場合、長期間経過観察を行い、口腔内の状態に変化が見られる場合などに資料採得を行います。
以下の中から
必要な資料を採ります。
リテーナーの状態、噛み合わせの状態を、定期的にチェックしていきます。
Ⅱ期治療へ
Ⅰ期治療を行ったお子さまのあごの成長発育がほぼ終わり、永久歯に生え揃ってからの治療をⅡ期治療と呼びます。基本的には成人の方と同じ治療となります。生え揃った永久歯をそれぞれ移動させて、歯列をキレイに整え、正しく美しい歯並びを完成させます。
Ⅰ期治療から矯正治療を開始しておくことで、ほとんどの場合大きな問題は解決されているため、Ⅱ期の治療期間が短縮されたり、抜歯治療や外科的矯正治療のリスクも軽減される場合もあります。
きよら矯正歯科では、患者様の歯並びの状況に合わせた矯正治療を行います。外科的な矯正治療が必要な場合を除き、全てのケースに対応できます。歯並び・噛み合わせでお悩みの方は、ご相談下さい。
受け口とは、上の歯が下の歯に隠れ、上下の噛み合わせが反対の状態をいいます。
受け口 の
症例・原因・治療方法
開咬とは、上下の歯を噛み合わせた時に、前歯が離れ噛み合わない状態や、奥歯が離れ噛み合わない状態をいいます。
開咬 の
症例・原因・治療方法
過蓋咬合とは、上の前歯が下の前歯にかぶさり下の歯が見えない状態をいいます。
過蓋咬合 の
症例・原因・治療方法
出っ歯とは、上の前歯や上あごが前に突き出している状態をいいます。
出っ歯 の
症例・原因・治療方法
叢生とは、歯が並ぶスペースが狭いことや歯が大きいことで、歯が綺麗に並ぶことができない状態をいいます。
ガタガタ の
症例・原因・治療方法
すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間がある歯並びの状態をいいます。
すきっ歯 の
症例・原因・治療方法
無料矯正教室の
ご案内60分
無料矯正教室では、矯正治療についての疑問や不安について矯正専門医がお答えします。
また、きよら矯正歯科の矯正治療についてもご説明しますので、クリニック選びで迷われている方も、是非ご参加下さい。
お口の中は拝見しない
ため、親御さんのみの
参加も可能です。